認知症看護認定看護師教育課程 8期生
独立行政法人 国立病院機構 東広島医療センター
塔岡 愛弓


 私は、急性期疾患を伴って入院される高齢者や認知症患者が、病状の理解が十分にできず不安を訴え、見当識障害から混乱される様子をみて、自分に何かできないかという思いから兵庫県看護協会の認知症看護認定教育課程を受講しました。
 認知症看護を学ぶ中で、認知症患者の世界や立場を理解していくこと、症状を総合的にアセスメントし個別性に合わせたケアの必要性、病気ではなく「人」を看ていくことの大切さを学びました。そして、研修を通して様々な看護師経験をもつ研修生と共に悩み、考えた時間は貴重な体験であり、今でも私の認定看護師としての活動の中の支えとなっています。
現在病院内でDST(認知症ケアサポートチーム)を立ち上げ、各病棟でカンファレンスを開催しています。病棟スタッフと共に急性期病院で認知症を患う患者が安心・安楽に入院生活を送ることができ、退院を目標に残存機能の維持ができるよう試行錯誤しながら日々活動を行っています。研修に行かせていただいた病院と研修で支えていただいた学校に感謝をしながら今後も自分自身、人間として成長できるよう自己研鑽しながら、認知症患者や家族の支えになれるよう、活動していきたいと思います。

認知症看護認定看護師教育課程 5期生
医療法人社団 清和会 笹生病院
山根 栄美


 私は2015年に認知症看護認定看護師となり、現在回復期リハビリ病棟の看護主任として活動しています。認知症看護を学び「周囲の理解と統一した対応が必要」と感じ、認知症ケアに関連した診療報酬の改定と同時に「認知症ケアチーム」を結成しました。
認知症の方は、体調不良や緊急入院、手術に伴う身体や環境の急激な変化により、容易に混乱を生じやすい状態です。私たちが認知症を正しく理解し、統一した対応やケアを行うことで「居心地のよい環境」を作ることが必要です。そして、認知症の方の混乱を最小限とし、安全に安心して療養生活を送ることで、より早く「その人らしい生活」へ復帰ができるよう支援していくことが役割であると思っています。
看護師への指導は日々苦悩していますが、病棟内に教育課程の実習生が入ることで、様々な刺激となり、私自身も初心に返ることができています。
 認知症看護を共に考えることができる仲間が増えることを願っています。

認知症看護認定看護師教育課程 7期生
大阪府済生会千里病院
小原 紫香


 認知症を患っている方は、自分の力ではどうしようもなく、明らかに困っていることがあっても誰かに助けてほしいと発信されない場面を多く見てきました。看護師が行うケアには、その思いを汲み取ることより、注意したり身体拘束といった我慢を強いるケアが当たり前になっていることに強いジレンマを感じていました。私も我慢を強いるケアを行ってきた一人です。
 このジレンマから抜け出す方法として、認知症看護を深く勉強するために認知症看護認定看護師という道を選びました。教育課程ではクラス仲間の気持ちは同じで目標は一つなので、リフレクションを通して自己を振り返りながら目標に向かって突き進めました。今では、クラス仲間との交流を通して認知症看護をどのように自施設で展開するのか等意見交換しています。そして、講師の先生方の言葉を思い出しながら気持ちを奮い立たせ、自施設で認知症看護を定着していけるように日々奮闘しています。

認知症看護認定看護師教育課程 7期生
亀岡市立病院 
山下 咲映


 高齢者のエンドオブライフケア(以下、EOL)の研修で、非癌患者のEOLを考えた際、認知症患者の意思決定やその人らしさとは何だろうかという疑問を抱き、また、人生の先輩である患者への関わり方について悩みました。認知症患者の尊厳を守り、認知症があっても、必要な身体疾患の治療が継続できる風土にしたいと思い、認知症看護認定看護師を志しました。
教育課程で、仲間と共に多くの苦難を乗り越えたことは、いい思い出となり、今では大きな糧となっています。
現在は、実践を通して、認知症ケアの質の向上に努めています。週1回の認知症ケアカンファレンスでは、「その人を知る」ことを大切に、チームメンバーと共に看護を検討しています。これからも認知症患者の尊厳を守り、住み慣れた場所でその人らしく生きることが出来るよう多職種と連携し、院内の認知症患者だけでなく、地域で暮らす認知症者へも支援していけるように活動を広げていきたいです。

認知症看護認定看護師教育課程 6期生
独立行政法人国立病院機構 関門医療センター 
原田 聖三


 兵庫県看護協会教育課程では素晴らしい体験をしました。
講義では認知症の幅広い知識について学びました。また、豊富な蔵書がある図書館は自己学習に役立ちました。また、リフレクションや臨床実習は自分を見つめ直す機会となりました。7か月間で、私の認知症の人への認識、思考、行動は変化していきました。また、私は自分の無知や未熟さにも気づきました。認知症を学び、かつ自己を成長させるための環境作りをして頂けました。
現在、私は認知症になっても安心して身体疾患の治療が受けられる事を目指し、認知症ケアチームや委員会活動を通して、認知症ケアの個別化・均霑化に取り組んでいます。また、私は教育課程での学びをどのように他者に伝えれば行動変化を促せるのかをテーマに、更に学びを深め自己の成長に努めています。

認知症看護認定看護師教育課程 7期生
愛媛大学医学部附属病院 
松田 智江


 私は、認知症をもつ患者さんが急な環境の変化に馴染めず、戸惑っている場面に多く関わってきました。また、その混乱の中で起こす行動を「認知症だから」という先入観で身体拘束をされる場面も見てきました。同時に、実施したケアは誰のためなのかと常に疑問を感じていました。そこで、私たちが認知症に対する知識をもてば、行動の理由を導き出すことができ、患者さんは身体拘束をされず、安心した入院生活を送ることができるのではないかと思い、認知症看護認定看護師を目指しました。
 研修期間中は、課題で精一杯になり、目標を見失いそうになることもありました。しかし、リフレクションを行い、教員や指導者の方、教育課程の同志に助言をもらうことで初心に返り、認知症看護認定看護師を目指した理由を再確認することができました。
 資格取得してからは、病棟スタッフと共に、倫理的視点を含めた認知症ケアを行っています。また、認知症疾患医療センターの中核病院としての役割を知り、県内の認知症ケア水準の向上の為、事例検討会や研修会の講師としてチャレンジさせて頂いています。今後も認知症看護認定看護師として、認知症をもつ患者さんの尊厳が守られ、その人らしさを重視したケアを受けられるような社会づくりに貢献できればと思っています。

認知症看護認定看護師教育課程 7期生
育和会記念病院
脇 みどり


 私が認知症看護認定看護師を目指したきっかけは、認知症の方への対応が自分の経験に頼っていたところが多く、他のスタッフへ認知症看護の根拠を正しく伝えることができていないと感じたことでした。認知症の理解を深め、根拠のある看護が提供できるようになりたいと思い受験しましたが、講義、実習は想像以上にハードで苦難の連続でした。しかし認知症の方を取り巻く環境調整の大切さ、多角的にアセスメントすることの重要性、看護倫理などを改めて学び、認知症の方の代弁者となっていこうと決意を新たにしました。7ヶ月の研修を乗り切ることができたのは、同じ志を持つ仲間に常に助けられ、支えてくれた先生方を始め周囲の方々のおかげと感謝しています。
 現在は一人でも多くのスタッフに認知症看護に関心を持ってもらい、いつでも声をかけて頂けるように病棟ラウンドを行っています。まだまだ認知症看護を実践する中で課題はありますが、まずは一緒に実践できる仲間が必要と考え認知症ケアサポート委員会を立ち上げて活動を始めたところです。今後も家族支援、退院支援の知識を深め多職種と協働し、認知症の方が早期に元の生活へ戻られるように支援していきたいと考えています。

ご連絡先・お問合せ先

兵庫県看護協会
〒650-0011 兵庫県神戸市中央区下山手通5丁目6番24
担当 : 認知症看護認定看護師教育課程