災害支援ナース実践マニュアル発刊にあたり

1995年1月17日、阪神・淡路大震災を経験した兵庫県看護協会は発災直後から災害支援を実施し、その後も復興を目指した活動を今日まで続けてきました。2011年3月11日の東日本大震災は17年前の阪神・淡路大震災の体験がよみがえった人も少なくはなかったと思います。

この度、県行政や医師会・薬剤師会との連携した「関西広域連合」として組織的な活動が実現し、多くのナースが東北への災害支援に参加しました。私たちがこの支援から学んだことは、平常時から備える知識と技術が必要であり、支援したいという意思だけでは効果的な支援が難しいということでした。

そこで、支援ナース養成研修を開催している当委員会は、被災地に携行できる実践的なマニュアルを作成することになり、マニュアル検討プロジェクトを立ち上げました。編集には実際に被災地で活動したナース達が中心となり、実体験に基づいた内容を吟味して作成しました。
今後は、自身の人間性、社会性を失わず、このマニュアルを活用してより創造的、積極的な災害支援を継続し、被災地のお役に立つことを願っています。

災害看護特別委員会一同

ダウンロード


様式


















目次

I : 災害支援ナースとは
II : 災害サイクルからみた看護
III : トリアージ
IV : 携行品と服装
V : 支援活動の実際

  1.避難所での支援
  2.救護所での活動
VI : 支援ナースとしての心構え
VII : 避難所での情報と伝達

  1.情報収集
  2.伝達内容
VIII : こころのケア
  1.生活や身体への援助からはじめる
  2.話を聴く
  3.支援に対して拒否的な方へのケア
  4.親しい人をなくされた方へのケア
  5.高齢者に対するケア
  6.子どもに対するケア
IX : 支援ナースのこころのケア
X : 記録方法

  1.フォーマットの種類
   1-避難所活動記録(日報)
   2-避難所内配置マップ
   3-被災者リスト
   4-健康相談票(2枚目以降は経過用紙に記入)
   5-地域活動記録
   6-災害時健康手帳
   7-評価シート
   8-訪問時チェックリスト

  2.注意事項
XI : 連絡先リスト