令和4年度 認知症看護認定看護師教育課程B課程 修了報告

 花のつぼみの膨らみにも春色の深まりが感じられる季節になりました。
 令和4年4月12日に開講した認知症看護認定看護師教育課程B課程は、令和5年3月10日に修了を迎えました。一年間、2期生が認知症の人を全人的に捉える視点や生活を支える視点など多くを学び、認知症看護を深めていく姿を見てきました。そこには、2期生が全員で協力し合う相互支援を基盤に、様々な課題を乗り越えていく団結力がありました。
 ケーススタディでは、自身の認知症看護を現在の持てる力で、客観的・論理的に考察し報告することができました。
 ご講義頂いた講師の方々をはじめ、認知症看護分野の実習と特定行為研修において、ご指導を賜りました看護管理者様と指導者様に深く感謝申し上げます。


統合演習 ケーススタディ発表会




修了者の声(一部抜粋)


 思い起こせば1年前、私たちは不安や期待、緊張を胸に兵庫県看護協会認知症看護認定看護師教育課程B課程に入講いたしました。
 周りの受講生がみな自分より優れた人ばかりに見え、人一倍頑張らなくては、と奮起した入講式に始まり、孤独と戦いつつ、多くの専門知識を得ることができたeラーニング期間。認知症の病態や薬物療法だけでなく、「その人らしさ」や「生活史」、「残された力」を引き出し活かすといった、新たな視点での認知症看護を学び、自身の看護を振り返る機会にもなった集合教育。受け持ち患者様との関わりに加え、病棟スタッフや多職種との連携、指導・相談の実際を体感できた一方、記録と、眠気と、そしてなによりも自分との闘いだった臨地実習。言語化に苦戦しながらも、自身の実践を根拠づけ、文章化し、他者に伝えることで、看護が共有できるということを実感できたケーススタディ発表会。そして先日、20名全員が修了試験に合格し、今日という日を迎えることができました。
 この1年間、認知症看護の奥深さ、認定看護師として求められる視点や考え方について学ぶ楽しさがありました。一方で、自身の看護の未熟さや至らなさに気づかされ涙したり、自分自身と対峙し、考え方を見直すことに葛藤し、挫折しそうになったこともありました。それでも、1年間乗り越えることができたのは、共に学び、励まし合い、一緒に泣いて笑って過ごすことができた20名のかけがえのない仲間の存在があったからこそです。
 私たちは、認知症看護認定看護師として、認知症の人やその家族を支える者、また認知症看護の質を向上させていく者となるべく、これから各々の所属組織へと戻ります。本課程で学び得た知識・技術を用いながら、認知症の人の視点に立ち、意思を尊重し、実践に基づいて日々認知症看護と向き合っていきます。      修了者代表 松野 菜穂実


令和4年度 修了式


1期生からエールを頂きました